ひとを好きになること。
高校に入学して、しばらくたったころ。
話したこともないのにお互い、好き同士で
運命の人!
と、おもったものです。
そのひとのことがとにかく好きで好きでたまらなくて、
まさに寝ても覚めてもその人のことを考えて過ごしました。
付き合いはじめて僅か3ヶ月で
他に好きな人ができたから別れて
と、瀕死状態になるような一撃を見舞わされることになるのですが
そんなことを差し引きしても、
今おもいだすと、あんな風にひとを好きになれたこと
幸せ以外の何物でも、有りません。
ある日、そのひとはね、言ったんです。
あまり眠らなくても元気でいられたらいいのに、そしたらもっと色んなことができるのに、なるべく寝たくないなー、って言う私に。
なんで?
寝るのって最高に気持ちいいじゃん!オレは出来るだけ寝たいよ。
って。
些細なことだけれど、本当に驚いた。
人ってひとりひとり違うんだなって、その時やっと、腹の底から理解できたのかも知れません。
そっか、寝るのも、いいよね。
って、ふっと可笑しくなる。
ひとの喜びが自分の喜びになること。
自分の固定概念が崩されて、喜びの枠がどんどん広がってゆくこと。
私にとっては、それが恋愛の醍醐味なのです。